20130204

福岡正信


起きると真っ暗でしたが
善い天気の予感がしたので
ほぼ手ぶらで
始発のバスにのり松山へ行きました
昼頃に着きまして早速愛媛県美術館講堂へ。
福岡正信生誕百年を祝う会。 







2013年2月2日土曜日13時開演

自然農法で知られる無の哲学者
福岡正信
生誕百年を祝う会

1部 ミニオペラ「大自然の歌」

2部 シンポジウム「福岡正信さんを偲んで」

ゲスト登壇
石多エドワード/畑野稔/益田明美/井谷カヨコ/阿部悦子
福岡大樹/原秀雄/野口勳/黒澤常道/増田正雄/金光寿朗

ビデオレター
小倉浩二/小倉美空/森田賢/関口秦/福岡雅人/福岡梨枝子
福岡大樹/村上洋子/将積睦/石多エドワード/吉井美幸
秦美智世/上田稔/櫻井公一郎/畑野稔/益田明美/井谷カヨコ
阿部悦子/冨田佳宏/冨田直美/大西通子/鳥居やす子/唐沢とし子
青木紀代美/秋好正子/田島三夫/秋山太一/辰巳玲子/黒澤常道
吉田久雄/金光寿郎/野口勳/原秀雄/白子清香/大友映男
増田正雄/石川貴美子/今泉光司/松浦喜英/松浦朋子/高橋知明
森岡尚子/UA/あがた森魚/矢島三枝子/柳沼晋/佐々木義秋
野村美詠子/上岡裕/ルーベンデルムーロ/福井一恵/他

メッセージ
ベニシアSスミス/野本公夫/パノスマニキス/ラリーコーン
ロサーナトシトラクル/ビクターレイヴァ/ダミアン
ジェイソンスチュワート/ギエルモ/宮下周平/町田武士
高橋知明/福井一恵/他





辺りを見回すと仙人ばかり
焚火と知恵と芸術の匂い

そして人生初オペラで
グルングルンに成りながら

福岡正信 大正2年2月2日2時生れ

環境省が環境を壊し
農水省が山や海を壊す
政治とは何か

自然農園からインド

食料支配、種の話
野口サンと福岡サンとモンサント

自分で自分が何を考えているか
見ている自分はどこまでいっても見ている自分
らっきょうの皮はむいてもむいても芯はない
無です
無は自由です

なんて話を聞きながら

このホシの為に何ができるか
このホシの為に何もしないでいれるか
とか思い


5時間ほどの祭りも終演
4時間ほどの2次会で
福岡さんの親しかった方や
野口さんとお酒を飲み、話し

旅は道ずれ
出会った仙人に連れられ
温泉を戴き
福岡自然農園の無想庵で
布団をお借りし
眠った




月の残る頃
いつも通り目が覚めたので
白湯を戴き
蔵書から
ごそごそ本を拝借
台所には
相当昔のNUCLEAR FREEなステッカー






水の音

たんぽぽの綿毛の遠く飛ぶ日なり

とつぶやいて
野原で子供たちと遊んだ日から
もう何年も旅をしてきたような気持だが
わずかに一週間が過ぎただけである

大根を売る
人参を売る
魂を売る
この世の八百屋はけっして後悔しない
五月の風が生まれて初めてのように吹きわたり
夕陽が沈む
けっして怒るまい
怒る時に祈りに帰ろう
いずれこの世は永遠でしかない
沖縄産の四十五度の泡盛を飲みながら
山豆と自閉症の子供のことを語ることも
そのひとこまだ

十一面の観音様
何故あなたが十一もの顔を持つのか
少しだけ判りかけてきました
この世は探れば探るほど深い世だった
それが判りかけて
襟を正して
この世に向かう

すべてはよい
だが
すべては苦しい
だから
大根を売る
人参を売る
法蓮草を売る
けれども結局何も売りはしない
貧しい私に
売るものがあるわけない

おお信仰圏!
青空の輝き
おお信仰圏!

水の音

私の道はだんだん細くなる
私の顔がだんだん多面になるにつれて
私の道は細くなる
水の音を聞いていると
そのことがよく判る

さらさらと水の音
しんしんと水の音が聞こえている

たんぽぽの綿毛の遠く飛ぶ日なり
とつぶやいて
野原で子供たちと遊んだ日から
もう何年も旅をしてきたような気がしているが
わずかに一週間が過ぎただけである

山尾三省






夜が明ける前に
福岡正信自然農園
じいちゃんの山、へ 

ひとりで向かった

果実が迎えてくれる

そして日が昇りきる前に
山の天辺には無憂扇











山を降り
自然農園へ

そこは別の次元

正しい場所

太陽が差し込み
樹や
草の
葉の露
総てが
蒸発して
氣となり
そこら中から
天へ
立ち上る












八角堂へ失礼して
真ん中に寝転ぶ

高い樹々から
落ちた露が
八辺の天井に当たり
ポツポツポツポツポツポツポツポツと
其れぞれの高さで鳴る

八種の鳥が舞い
其れぞれの高さで鳴く

其処から見える世界は
八角でしかない

丸い地球も
八角の地球も
なんでもよい
なんにもない

そこまでは憶えている

八時八分











昼前、
無想庵へ戻り
福岡正信の墓へ皆で参り
オカリナが響き
菜の花が咲き乱れ
巡礼終了