桜井勝延




2013.03.11にameen's ovenで観た映画

「反歌急行東歌篇」の中で

 南相馬市長 桜井勝延 の言葉が善かった。

是非機会があれば観てください。

一場面抜粋した。






*抜粋*



私はずっと百姓だったのでそんなに役所の中で活動を盛んにするというよりは
百姓をなんとかするということで専念してきましたから。
百姓の仲間はほとんど解りますけどね。
ご存知の通り私は宮沢賢治の世界を踏襲したかっただけなんで。
だから岩手大学の農学部に行ったし農学科に行ったし。


あんまり正直言って個人的には悲しみだとか
そういう事のちょっとまた別次元で捉えてますけどね。


賢二的に言えば宇宙から物を考えてれば
別にたいしたことじゃなくてあたりまえのこと
その中で人間が思い上がってこんなことしてしまった事故で。


最もきついのはこの地球って世界がおかされた事と
人間以上に沢山の生命が失われていった事の方が大変な事だと思いますけどね。


人間は自己中心なのであくまでも自分だけが悲劇と思った、
ように感じてますけどね。


私はもともと広い意味で生命に対する敬虔の念がなくなった結果だと思ってますけどね。



*中略*


やっぱ風を感じるってことはすごく大切な事なんじゃないでしょうかね。


私は風とか雲とかすごく昔から好きなんだけど
色んな形を変えていくんだけどこれってものの考え方と一緒で
あういう風に縦横無尽にものの考え方ができないと
多分そこに留まっちゃうんだよね。


赤ん坊から離れてどんどん収縮したコンクリートの固まりのような考え方になっていくだけなんじゃないですかね。


だから私は市長になる目的は
ここに カオスの状態を作り出すというのが一番の目的だったんで。


それは結果的にはそれが意識的に作り出したものであろうがなかろうが
ちょこっとしたカオスの状況にはなったかもしれないですよね。


みんながそれぞれ悩んだり見失ったり
マイナスのエネルギーではたらいてるのか
プラスになるのか
そういう状況は少しはなってて
人間がいかに往くべきかという点では考えざるをえないんじゃないですかね。


客観的にはこういった地盤に居るんで
悲しみは克服するような政策
実質的にはしていかなきゃいけないんですけど。


みんなが問われてるんですよ生き方として。


それ、役所に期待したって答え出てくる訳じゃないし。




*中略*




農業やってきて酪農やってきたら毎日連続した変化ですよね。
牛二十何頭搾乳して四十頭抱えてその他で田畑やっていたら変化するのが当たり前。


だって生き物だもの。


感染もするし
食欲なくなる事も有るし
結果的な手術を必要とする場面も有るし
そんなの当たり前なんだけど
どこかサラリーマン化しちゃうとそこだけの仕事やってれば完結するし
それによって生活が成り立つような部分が有るから
それが当たり前になっちゃうんじゃないのかな。


我々仕事やってく上でそんなの全然完結しなかったので、
なにがあるかわからないので仕事やってて
突然トラクター止まってしまう事もある訳じゃないすか。


なんで、という。


総てが常に考えさせられる事の連続だし、行動させられる事の連続なんで。


行政的になんとか計画をつくって
基礎基本計画つくって
実施計画つくって
それから事業展開するなんてのんびりしたことやってたら
それこそ酪農なんて成り立たないですよ。


牛の生理がね285日で分娩する、
その次どの期間で発情する紐帯したらいいのか
全部触診して判断しなきゃいけないので
直腸検査なんて全部自分でやってきた訳だし
卵胞の状態がどうなってるかなんて
全部自分で触診してきた訳でそんなの当たり前だと思ってきましたけどね。


だけど行政に入ってみると当たり前じゃないの、これが。


こういうことが異常にさえ感じるくらい行政ってのは硬直してるよね。

流動性がないっていうか。



*中略*



今回私は色んな事経験出来ましたよ。
小学校時代まではそんな国道も何も走ってなかったんで
夜になると海の波の音も聞こえてましたからね

それが小学校すぎて国道できて
どんどん交通量多くなって
トラックとか走り出して
波の音さえ分からなくなっていたのに。


原発事故で一切ストップしてしまったので波の音が鮮明に入ってきてね。


五月蝿いぐらいに聴こえるっていう不思議な現象が。

それは虫の音もそうだし。
小鳥たちの声もそうだし。


それが、当たり前にそういう感覚をもってないと生きれなかったはずが
ちょっとした文明の進展でそういうことを感じなくても
生きていけるみたいな感覚になってしまった。


これは大きいんじゃないかな。

結果的に人間て何にもできなんだなって思い知らされる、みたいな。


みんな逃げ出してしまうってことは自己保存欲からすればそうなのかもしれないけど、
逃げ出さないっていう選択も有った訳で、
逃げ出せないって人たちも居た訳で、
そういうその生き様みたいなのがすごく見えましたよね、私は。



*中略*



百姓やってきたんで農水がかんがえてるような
98%除染してもう一度地盤整備して
圃場整備をやり直すから農業やりましょうみたいな感覚は
誰のために言ってんのかなって
昔から感じていましたし今回さらに感じましたね


役人ていうか農水の考え方は
自分で農業もやったことないのに
農業で生きてきた事もないのに
自分たちがこういう風にやってあげるからどうでしょうみたいな言い方ってのは


失礼だよね

正直言って

だって100円単位の農産物を売って必死で生活を支えた人間に
10億単位の仕事をやった上で
ここで基盤整備やったからあんたがたやってみたらどうですか?


て言って風評被害なんかまったく頭にないわけでしょう?

そりゃいいよねってでもどこに売るの?

福島ってのを払拭して産地偽装して売れるの?

そんなこと考えずに農水ってそんな提案しちゃうの?

それは暴力的じゃないの?って。


それは東電と同じような感覚で補償しますからどうですか?
みたいなのとかわりませんよね。


全く心が感じられないし
魂が感じられない。


だから彼らが20km圏内に家畜の状況をちゃんと見ろと。
私が農水の本庁の課長の人たちに入れたときに入りたがりませんでしたからね。



*中略*



生きる手段としては変わっても良いと思いますよ。
私も太陽光パネルはるの大賛成だったな。
最初言っちゃったもん。

これだけ破壊されたらもう復活すんのに大変だから
行政的には土地って言う人が出てくるのを避けるためにも
あんたがたの土地借りればこれだけのものをペイしますよっていう事をやらないと。

彼らが希望を失うし。ほんとに。

一時、米作れなくてもちょっと米に変わる売電してもいいんじゃないの。

そしたらね電力業界に独占させとくこと全くないし。

いままでそういう発想ってまったくなくって
電力は作る人が居てつかわされる人が居て、
みたいなそういう構図だったですよね。