未来は確かに地続きで、昨日刈った稲は寒風の中に干されて表面の水分を失い、保存食となって工程を過ごしたあと、誰かに吸収されて身体や肥えとなって循環したり、落ちて植物らしい繁栄の一端を担ったり。
行為はより人間らしいほど、人間臭くなくなる。
そう自然に寄る。
時が経ても君のことを覚えてるといいなあ。もし僕が記憶を失ったりしても君は覚えていてくれるのかなあと未来に向かって話しかける。
遺伝子の螺旋には確実に記憶されているようだけれども、些細な毎日も総て憶えておきたい本当は。
息子の自由帳に手紙を書いた。
ながいながい手紙。
ほんとうは国境なんてない話。
ほんとうは夢の中にいる話。
ほんとうは時間なんてない話。
その他諸々のほんとうの話。
書きなぐった文章をふんふんとよんで
最後に大きな声で笑って
抱きついてきた長男はなんて聡明。
未来から風が吹いた。
ありがたい話。
おとうさんでよかった。
ん、この米?
酒になるのさ。
おとうさんでよかった。
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