20251221

alo

12月のとある朝です

霜が降りて久しい



野外仕事用の台がキラキラと輝いてみえます。

この結晶を集めて吸い込みたいぐらいに美しいのです。


結晶といえば果樹園の渋柿の一部、300個ほどを干して3週間ほど経つ頃で、このあと刻んだ藁とともに一旦箱詰めして糖を結晶させようと思っています。

透明な屋根のある焚火小屋で干しているので、寒風に吹かれるという工程は空気の入れ替えをしている時折でして、主に日光と夜間朝方の氷点下による乾燥という風合いです。

一度ひとつづつ揉んで渋抜きするという過程を超えたところ。

今週はあたたかい雨なのでよけいなことはせずに寒がが戻ったら次の工程へと進めたいこの頃です。




次の工程といえば全くもって自然の速度に追いつかないのが旧暦新年ころに田畑びらきをして一年中走り回ったとて定石でして、我が農園は全くの無施肥でこの有様なら即成や慣行での現代社会に生産物を循環させるまでの農業の速度で暮らす方々の農家に敬意を表するしかないわけです。


そもそも多品種無施肥不耕起栽培という時点で社会からは不適合、それを10数年と続けてきて体験と体感だけを蓄積させて暮らせてきたのは関わるみなさまの助けと、それに応えてくれたり絶望を与えてくれる自然の力だということは明白です。



そもそもその速度下における食事とはどのようなものかと思いを馳せれるほどもはや外食や会合などに参加することもなく、例えば雨に日曜日の朝に鉄のフライパンに小さな人参と大根とその葉を並べオイルと塩をかけて蒸し焼いたもので幸せを摂取できる世界の小ささに暮らしを感じる年齢であるので、世のアクティビスト若者未来には口出せぬほどの凪を体感して仕舞えば隠居と言ってもイイのではないかと思うのだけども世間はそんなに甘くないです、というスピード感の今の私とっては想像を絶するほどの穏やかな自給自足がカウンターであるかもしれないとか、この段落の意味不明さは雨の朝特有のガッカリ感と、家にいていいというお墨付きがダラダラさせるのです。



話戻って霜はもう溶けたある朝に収穫した小さな作物のなかでも優れた農作物は発送と配達に回して、自分認証規格外は鳥たちのご飯になって、その間くらいの自給分野菜を蒸し焼きにしている雨の日曜日はもう午後に差し掛かってきており、三男は早く起きすぎて今は夢の中、二男は夜更かししたので遅起きで朝飯中、長男は夜通し遊んでバイト中、と育児休暇なら永遠に欲しいところの年に何度かの隙間を狙ってブログを書いています。


というのも数日前に私46歳の誕生日をむかえて、長男から前々から欲しかったキーボードをいただきまして。本当なら永遠に手ぶらでいたいミニマリストなのですが仕事の都合上スマホだけは断捨離せずに持ってるのだけど、文字入力すると疲れちゃうので写真撮る物体としてポッケに保管してて、だがしかしキーボードがあるだけでモニターとしては超最小で助かります。そんなわけで。









本題、そろそろ年末なのだけど四季が真っ当にやって来なくなって以来なんとなくピリッとしなくて、農的に寒極まり感極まる旧暦新年前あたりを年末と捉えて賃搗きに出ている始末。


ところが今朝うちの本棚で珈琲のお供を探している時に目についた「双書フォークロアの視点10 『餅』 大島建彦編 岩崎美術社」をハラハラとめくっていると餅の宗教性についての野口長義さん」の項で、ざっというと「正月には年神様がおいでになり厳かな心持ち(餅)で火や水など生活の一切のものを新しくして家の者めいめいの文のみならず、神様の分、牛の分、馬の分、農具のぶんなどそれぞれに年をとらせたものである」と昭和14年に申しおります。


ハッとしたわけです。

年末年始を餅ついて暮らしている私にとって、それは当時の農村などの厳かさを欠いていて貨幣や交換品を稼ぐ手段にはなっていないかという点。

そんなことだから今年の米作りなんかはとても大変でして、4月5月の苗作は好調6月田植えも順調だったのだが、8月から稲刈りの11月までほぼ毎晩イノシシに荒らされて始めの頃こそ壊れた畔の修復はその日になどと、息巻いていたのが途中からはそこらで氾濫したり逆に水が入れられなくなったりと、稲と大豆には散々な年でした。


目標としているキロ数の半分にも満たない収量でして、しかし撞いて回るには相応の分はあるので首を括るほどではないものの、自然に畏怖の念をケモノヴァージョンももって、そう例えば祈りが足りないとか、哲学がないとか、穏やかな凪の暮らしの凪さをカウンターとしすぎていたこのごろに反省はするけど後悔はない、すいませんすいますけど風な皮肉をもって神妙に餅と向き合おうという電気が走ったのです。






なので今年の餅は心持ち(餅)がちがいます。

キチンと撞いて、いやペッタンと撞いて、旧暦新年の幕開けを祈ろうかと思っているわけです。


1月2月の餅つきイベントの開催のぼちぼち決まっておりますのでそれはまた追って、ということで。

12月中はみなさまそれぞれの「あたらしい」を祈りつつ

古代米赤米餅米を湧水浸水して蒸して撞いたものa.k.a「餅」の頒布はそろそろです。


12月29.30.31日あたりに受け取りとなると思います。


ご予約のメッセージは

餅・4個入を何袋ご希望かを記入して

ご連絡ください。


連絡先を探せば出ますのでよろしくおねいします。


頒布になりますので金額についてはドネーション制です。

配達時に餅と引き換えに円を投げてもらって良い縁としましょう。わからないときは決めてもいいですよ。






あと、こちらも旧年末年始関係ですが

作家のこんどうなつみさんから

来年度の「わこよみ」完成の一報もきてますのでよろしければ重ねてお願いもうしあげます。



わこよみ2026

2500円+税




まだまだ書くことあるんですけど一旦宣伝で終了。


0 件のコメント: