20180529

僕らは新しい作り話を生きるべきだ

月の影響なのか

今日会った多くの人と
生きることや死ぬことの話をした

四季を見つめることと
死期を見つめることとは似ている

絶望していた冬から
春の光が希望をもたらし
夏の盛りは力に溢れ
秋が実りを授けて
冬が来てまた絶望する

かすかな光や二酸化炭素さえ
植物は新しい空気
すなわち第一酸素に変え
ぼくたちに 「生きる」を
生産し続けてくれる
それなのにぼくたちは破壊し
消費し続けて死んでゆく

ぼくたちは虫けらだということを
田畑で感じて学んだ
農耕を始めて以来
食糧となる植物の種を繋ぎ続けることが
ぼくたちの生きる価値だ
それは花粉を運ぶ虫と同じ存在
それは花粉を運ぶ風と同じ存在
四季を見つめ続けて朽ちる存在
死期を見つめ続けて朽ちる存在

なのにぼくたちは生が惜しい
あと何度出来るかわからない田植えに
あと何度出来るかわからない稲刈りに
あと何度あと何度と
もう少し生きてもう少し生きてと
自分自身である神に祈る

朽ちて土に還るだけなのに

誰かの作り話を生きるのはもうやめて
ぼくたちは新しい作り話を生きるべきだ


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