六甲山山麓自然農園における小さな革命 ― 土と共生する生の実践
私たちは、六甲山山麓に位置する自然農園を拠点として、従来の農業や都市生活が前提としてきた価値観に問いを投げかける、静かで確かな実践を行っています。この農園は、単なる生産の場ではなく、人間と自然、そして人と人との関係性を問い直す「小さな実験場」です。
ここでの営みは、収量や効率を第一に考える近代農業とは一線を画します。私たちは、作物の成長だけでなく、土壌の声、微生物の営み、樹木や野草の連鎖に耳を澄まし、その循環の中で自らの手を動かします。手を入れることで、自然は変化を受け入れ、人もまた自然に応じて変化します。これは一過性の体験ではなく、持続可能で、深く根ざした参与です。
農園内の一角に設けられた「六甲山山麓共生圏」は、特定のサービスや報酬に依存しない、参加者自身の意思による自由な関わりを通して成立します。ここでは、区画的に関われる場所があり、参加者は単なる観察者ではなく、環境の一部としての責任と関与を担います。しかし、それは借地や契約に基づくものではなく、自然との対話と共生の実践そのものです。この参与を通して、参加者は「守る」ことと「育てる」ことの意味を、日常の中で静かに体得します。
我々の目指す革命は、劇的な行動や見せかけの変化ではなく、個々の手と心を通じた、日常の中の小さな転換です。農園での一歩一歩の作業、森や畑に注ぐ意識の向け方、季節の変化に合わせた調整。これらは、自然との関係を再定義し、社会や消費の論理とは異なる価値を生み出します。
この小さな革命は、誰かに教えられるものではなく、自らの感覚で、手で、心で理解するものです。畑の土の匂い、樹々の葉擦れの音、野生の生命の営みを感じることで、参加者は「生活」と「自然」が決して分断されたものではないことを体感します。そして、この感覚こそが、次の世代に伝えるべき、静かで確かな知恵であると信じています。
六甲山山麓自然農園は、あなたにとっても単なる訪れる場所ではありません。ここに関わることで、手を動かし、目を向け、耳を澄ます。それは、日常に埋もれた自らの感覚を呼び覚まし、自然と共に生きる可能性を静かに開く行為です。この小さな革命に、あなたの存在が加わることを私たちは歓迎します。
0 件のコメント:
コメントを投稿