汚染問題にたいして、もっとも非妥協的に対決したのは、左翼政党でも運動団体でもなく、なににも組織されていない主婦たちであった。彼女たちは汚染を調査・告発し、汚染地域から移住し、汚染食品の流通と汚染廃棄物の拡散に抵抗した。多くの左翼が「復興」政策との対決を躊躇しているあいだに、主婦たちは「復興」政策を阻止する直接的な実践に向かっていった。彼女たちはアナキストではないが、誰よりもアナーキーであった。彼女たちはシチュアシオニストではないが、スペクタクルの嘘を精確に告発していった。そして彼女たちは、どれだけひどい非難や中傷を浴びても、まったく妥協することがなかった。
原子力都市と海賊
汚染後4年間の中間総括
http://piratecom.blogspot.jp/2015/03/4.html?m=1
福島事件について書くべきことはたくさんあるが、本稿ではこの事件の5つの特徴を述べることで今起きている事態を説明したいと思う。 5つの特徴とは以下のものである。 1、巨大都市を包み込む汚染 2、大震災と放射能汚染 3、「復興」政策 4、市民による汚染調査 5、主婦たちの抵抗