20260412

市街地よりおくれて、コバノミツバツツジが咲き始めました。

まだ花の少ない時期、この花は、ただ美しいだけではありません。
山の側で立ち上がる、早い季節の蜜の拠点です。

冬を越えた蜂や小さな昆虫たちは、
ここでようやく確かなエネルギーに触れます。
細く途切れかけていた命の流れが、ここでつながる。

花が咲くということは、
単に季節が進んだという合図ではなく、
「食べられる場所が現れた」ということでもあります。

そしてその流れは、山の中だけで完結しません。

コバノミツバツツジは、
山と畑、野生と人の営みが接する“境界”に立つことが多い植物です。

その境界は、線のように分かれているわけではなく、
生きものや水や空気が行き来する、にじんだ層のような場所です。

ここで生まれた動きは、
山から畑へ、畑から山へと、静かに広がっていきます。

だからこの花は、
どちらか一方のためにあるのではなく、
そのあいだをつなぐ場所で咲いています。

コバノミツバツツジは、
季節と命が行き交う“境界”に立ちながら、
その流れを受け渡すように咲いています。

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